オーガニックコットン
先日、村上プラザ内にあるセレクトショップ「brunch」さんに
行ってきました。
けっこう久しぶりに伺ったのですが、
あーいいな、と思って手にとった服に
「オーガニックコットン使用」のタグが!
これが一着ではなく、
今回私が「いいな」と思った
着心地の良さそうな素材の服数着が
オーガニックコットン素材で、
きっと、これはたまたまではなく、
担当の方が、あえてセレクトしているのかなと思いながら、
(ちゃんと聞けばよかった)
悩みに悩んで、その中でも特に気に入った
シンプルなワンピースとTシャツを購入してきました。
綿花栽培の実情
ファストファッションに代表される安価な服が主流になって、
消費者としては、シーズンごとに新しい服を買い換えることが容易な時代。
私自身もそれが当たり前になっていました。
通常、市場に多く出まわっているTシャツなどに多く使用されるコットン(綿)は
綿花が原料です。
綿花の栽培過程では、多くの農薬や殺虫剤、防カビ剤などが
たくさん使用されており、
なかでも綿花栽培に使用する殺虫剤は、
世界に存在するすべての17%をも占めるそうです。
服は人間が直接口に入れるものではないから、
農薬などを使用することへの抵抗が比較的少ないのかもしれません。
また、栽培や染色にも大量の水を使用していて、
地下水の枯渇にまで追いやられている地域もあるといいます。
さらに当然、生産者が栽培過程で健康に害を及ぼす可能性がきわめて高いし、
消費者側にも影響がないわけありません。
たくさん作って、たくさん売り、たくさんの儲けを出す必要があるという
アパレル業界の事情があるし、
私たち消費者も安い服を求めるから、今の現状がある。
こういう私たちの選択一つひとつが
地球環境や、生産している方の健康・生活に悪影響を与えていることは
受け入れがたいけど、どう考えても事実です。
それでも、近年こういった綿花栽培過程における国土の汚染や地下水の枯渇、
生産者の健康被害が深刻であることへの認知度は高まっていて、
日本でもオーガニックコットンの需要は増え続けているそうです。
brunchさんの魅力
brunchさんは、ただセンスがいい服屋さんというだけじゃなく、
この「オーガニックコットン」の商品のように
ピースフルでこだわりのあるものをセレクトされているのが魅力。
地方だと、こういった商品を選びたくても選択肢が限られています。
まだまだ主流とは言えないオーガニックコットンのような
環境に優しい商品をセレクトしてくれるお店があるというのは
本当にありがたいこと。
私はいつも、brunchさんに来ると「何かしら心にグッと刺さるものに出会えるなあ」
くらいに思っていたのですが、
オーナーさんやスタッフさんが、お客様のニーズに合わせるだけでなく、
意識的にメッセージ性のあるものを「きちんと」セレクトし
伝えているからだと思います。
brunchさんでは、オーナーさん自身がデザインされている
セミオーダーのTシャツなど、
オリジナルの商品も取り扱っていらっしゃいます。
オリジナル商品を扱っているお店は多くありますが、
brunchさんの魅力は、きちんと「これ、着たい」って思える商品であること。
当然ファンも多く、オーダーしても品切れであることも多いみたいです。
コロナ以降、小さい子どもを連れて遠出する気には未だになれないのですが、
近くにこういう魅力的なお店があるのは本当にありがたい。
今回は、個人的にもすごく「気づき」があって、
購入したモノ以上に価値のある買い物ができました。
服で表現する
服やアクセサリーなど、体に身につけるものは
間違いなく自己表現の手段の一つ。
かつて、ガンディがイギリスの植民地であったインドを独立へと導く過程で
イギリスの安い綿製品を身につけるのをやめ、
インド国内の原料で糸を紡いで布を織ることを推奨し、自らも実践していました。
そして、
「カディはただの布ではない、思想である」
という言葉を残しています。
(カディとは、インド古来の手紡ぎ手織りで作られた布のことです)
身につけているものは、その人の思想を反映しているということ。
何を身にまとうかということは、その人の考え方を表現するために
わかりやすい表現手段であることを改めて感じました。
大事なのは、特に消費者側がそれを認識し、
自分で考えて選択するということ。
良くないと思うなら「NO」の意思をきちんと示し、表現すること。
「服」はそれが比較的容易でわかりやすい手段。
そう、今着ているものは私の考え方を表現する手段なんだ!
と思ったら、ちょっと自由を感じました。
brunchさん、
素敵な気づきをありがとうございます。
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