コーヒーの好みは人それぞれ…せっかくなら自分の好みにこだわった1杯を楽しみたいものです。ここでは主にペーパードリップにおける抽出の際、特に味の決め手となる要素をご紹介したいと思います。
Photo : Koji Nakao https://www.instagram.com/coji_n/
コーヒーの味や香りは、焙煎や抽出時の加熱反応で変化します。特に抽出時では、豆の粒度、粉量、湯温、加水量、抽出時間の5つの要素が、味を変化させる重要な要素と言えます。
コーヒーの味を決定づけるのは、主に酸味や苦味といわれます。酸味の成分は小さくて軽いので、抽出の際はすぐに溶け出し、早い段階で溶け出しきってしまいます。一方、苦味の成分は大きくて重いため、時間をかけてゆっくり溶け出していきます。抽出の後半から成分がよく出るようになると言えるでしょう。
5つの要素の味との関係
①粒度
◆粗挽き ・・・ 風味が軽く、豆が本来持つ特徴や酸味が出やすい
◆細挽き ・・・ 風味が重く、苦味やコクが出やすい
②粉量
◆少ない ・・・ 酸味や甘味が出やすく、軽い味わいに
◆多い ・・・ 苦味や渋味が出やすく、どっしりした味わいに
③湯温
◆低温 ・・・ 酸味や甘味の成分が主に溶け出す
◆高温 ・・・ 苦味や渋味の成分が主に溶け出す
④加水量
◆少なめ ・・・ 味が濃く酸味や豆のクセが出やすい
◆多め ・・・ 味は薄く、苦味や渋味が出やすい
⑤抽出時間
◆短め ・・・ 酸味や甘みが強く出る
◆長め ・・・ 苦味やコクが出やすい。長すぎると渋味も出やすい。
試飲と調整の繰り返しで好みの味を見つける
同じ豆を使っても、上記の5つの要素の組み合わせでかなり表情が違ってきます。豆によって相性が良い、好みにより近い一杯にするにはある程度調整が必要になってくるかと思います。
普段飲んでいるお気に入りの豆でも、要素を大きく変化させると全然違う表情や個性が見えたりします。どれが正解という概念はないので、イロイロ試してみることをおすすめします。ペーパードリップの楽しみがより一層広がりますよ!
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